2008.06.27 桜桃忌
もう過ぎてしまいましたが、毎年6月19日は太宰治が亡くなった日で「桜桃忌」として三鷹市の禅林時に太宰治をしのんで大勢の人がお参りに来ます。
この太宰治の亡くなった日の事を患者さんから聞いたことがあります。
私も行ったことがあるのですが、三鷹駅から歩いて7~8分のところにお寿司屋さんがありました。過去形にしたのは、残念ながらつい2~3年前に店を閉じ、今は大きなビルになってしまったからです。
そこのお寿司屋さんからうちの患者さんが聞いた話です。
そこのお寿司屋さんの先代の頃、よく太宰治がお寿司を食べに来たそうです。
亡くなった日の夜も太宰治は女性(山崎富栄)を連れてこのお寿司屋さんに来たそうです。
外はかなりの雨。しかも真っ暗。
あの頃の玉川上水は柵などなく、上水の淵は草で覆われ、深くて水の流れが速く、うちの患者さんもよく親から「上水に近寄っちゃいけないよ。」と言われたそうです。間違えて落ちたらほとんど助からなかったそうです。
亡くなった日の太宰はこのお寿司屋さんでお酒を飲み、結構酔っていたそうで、帰りがけにお寿司屋さんが「今日は上水の水が増えていて足もとが危ないから、上水に近づかないように気をつけて帰りなさい。」と声をかけたそうです。その時の太宰の様子は、いつもと全く変わらず、お寿司屋さんは「あの時の太宰治が自殺したなんて考えられないなぁ。あれは事故だったんじゃないのかなぁ。」と話していたそうです。
私は太宰治の作品は2~3冊くらいしか読んだことがなく、太宰治が亡くなったいきさつの詳しいことは全く知りません。
ただ、三鷹市に住んでいますので、玉川上水で太宰治が入水自殺した事、遺体が見つかった場所などは話題として知ってはいます。
でも、実際に亡くなったその日の証言を間接的に聞いて、何回も自殺未遂をしている太宰治が、玉川上水に飛び込んで自殺してもおかしくない話ですが、もし、事故だったとしたら・・・。桜桃忌の季節になるといつもこの話が思い出されます。
杉並区久我山 松本整体
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